こんにちは。シン・買取.com、運営者の「Takashi」です。
ペットとして大切に育ててきた爬虫類を手放さなければならない時、やはり気になるのはその買取価格や市場での価値ではないでしょうか。
インターネットで爬虫類の買取相場について調べても、変動の激しい生体の価格は分かりにくく、どの買取専門店に依頼すれば良いのか、あるいは評判の良いおすすめの業者はどこなのかと迷ってしまうことも多いはずです。
また、大切な家族を安く買い叩かれたくないという思いは、飼育者であれば誰しもが抱く当然の感情だと思います。
- 爬虫類の種類やモルフごとの具体的な買取相場の目安
- 査定額を左右する生体の状態や評価ポイント
- 法律を守って安全に売却するための必須知識
- 高く売れる専門店の選び方と減額を防ぐコツ
爬虫類の買取相場が決まる査定基準と動向
まず最初に、私たちが最も気になる「いくらで売れるのか」という点について、業界の構造を含めてお話しします。爬虫類の買取価格は、定価のある家電製品などとは異なり、非常に流動的です。私が多くの事例を見てきて感じるのは、価格決定には「販売価格(市場需要)」「個体の状態」「希少性(モルフ)」の3つが複雑に絡み合っているということです。
人気のトカゲやヤモリの種類別価格
トカゲやヤモリなどの有鱗目は、現在の爬虫類ブームを牽引している存在だけあって、買取市場でも最も動きが活発です。特に「レオパ」の愛称で親しまれるヒョウモントカゲモドキや、樹上性のクレステッドゲッコーは、コレクション性が高いため、モルフ(品種)によって価格が天と地ほど変わります。
例えば、レオパの「ノーマル」や「ハイイエロー」といった基本種は、流通量が非常に多いため、買取価格は数千円程度に留まることが一般的です。しかし、近年人気の黒系モルフ「ブラックナイト」で、かつ真っ黒なフルブラックの個体であれば、数万円から十万円を超える高額査定が出ることも珍しくありません。
人気のフトアゴヒゲトカゲの場合 フトアゴも同様に、赤みが強い「スーパーレッド」や、白く透き通るような「ハイポゼロ」などは高値がつきますが、一般的なカラーの個体は数千円が相場です。トカゲ類は「色」と「質」が資産価値に直結すると覚えておきましょう。
リクガメや水棲ガメのサイズと評価
カメ類、特にリクガメの査定において最も重要なファクターは「サイズ(甲長)」と「甲羅の美しさ」です。リクガメは成長に長い年月がかかるため、「時間を買う」という意味合いで、大きく育った個体ほど価値が高まる傾向にあります。
具体例を挙げると、アルダブラゾウガメのような巨大種は、甲長が1メートル近くになると100万円を超える価格で取引されることがあります。これは、そこまで育て上げるのに数十年という時間とコストがかかっているため、それが付加価値として認められるからです。
一方で、ハコガメの仲間はサイズよりも「希少性」と「模様」が重視されます。フロリダハコガメなどの派手なアメハコ系や、輸出規制により入手困難となっているミスジハコガメなどは、サイズに関わらず数十万円単位の高額取引が基本となっています。
ヘビのモルフや遺伝子による高額査定
ヘビ、特にボールパイソンの世界は、まさに「遺伝子のパズル」です。見た目が美しいことはもちろんですが、ブリーダー視点での「種親としての価値」が査定額を大きく左右します。
ボールパイソンでは、単一のモルフよりも、複数の遺伝子を掛け合わせた「コンボモルフ」が高く評価されます。例えば、「パイド」や「クラウン」といった人気の劣性遺伝子を持つ個体は単体でも数万円の値がつきますが、これらに「パステル」や「レオパード」などの共優性遺伝子が加わった3重、4重のコンボ個体になると、一気に十万円以上の相場に跳ね上がります。
性別による価格差 ボールパイソンなどの繁殖が盛んな種では、即戦力となるアダルトサイズの「メス」が特に高値で取引されます。逆にオスは、希少な遺伝子を持っていない限り、メスより安くなる傾向があります。
買取価格表リストから見る市場の動き
ここでは、実際の市場データに基づいた買取価格の一例をご紹介します。あくまで目安ではありますが、どのような個体が高く評価されているのか、その傾向を掴んでいただけるはずです。
| 種類・モルフ | 特徴・状態 | 買取相場目安 |
|---|---|---|
| アルダブラゾウガメ | オス / 甲長95cm級 | 1,000,000円〜 |
| ケヅメリクガメ | 飼い込み / 甲長30cm〜 | 80,000円〜 |
| ヒョウモントカゲモドキ | ブラックナイト | 50,000円〜 |
| クレステッドゲッコー | リリーホワイト | 39,000円〜 |
| ボールパイソン | クラウン(劣性遺伝) | 100,000円〜 |
| フトアゴヒゲトカゲ | ノーマルカラー | 〜4,000円 |
こうして見ると、やはり希少性の高いモルフや、飼育に手間のかかる大型個体に高い価値がついていることが分かりますね。
相場が高騰する希少種や個体の特徴
相場が急激に高騰するケースには、明確な理由があります。それは「供給の断絶」と「流行(トレンド)」です。
最も分かりやすい例が、ワシントン条約(CITES)による規制です。インドホシガメのように、CITES I類に昇格して商業取引が厳しく制限されると、適法な登録票を持つ個体の価値は一気に跳ね上がります。また、オーストラリア系のトカゲ(ヒガシマツカサトカゲなど)は、原産国からの輸出が一切禁止されているため、国内にある個体だけで回すことになり、常に高値安定の状態が続いています。
また、クレステッドゲッコーの「リリーホワイト」のように、新しい表現が登場した直後も価格は高騰しますが、こちらは普及するにつれて価格が落ち着いていく傾向があります。
爬虫類の買取相場を比較し高く売る方法
愛着のある個体だからこそ、少しでも高く、そして信頼できる相手に譲りたいですよね。ここからは、私自身の経験も踏まえ、買取店選びや売却時の具体的な戦略についてお話しします。
評判の良いおすすめ専門店の選び方
爬虫類を売る際、私は強く「爬虫類専門店」への依頼をおすすめします。総合リサイクルショップや一般的なペットショップでは、マニアックなモルフの違いや、生体の細かなコンディションを正しく評価できないことが多いからです。
例えば、レオパの微妙な色のグレードや、ヘビの遺伝子の組み合わせは、専門知識がないと判別できません。専門店であれば、その個体の希少性を正当に評価し、独自の再販ルートを持っているため、高額査定が出やすいのです。
良いショップを見極めるコツ SNSやブログなどで、その店が普段どのような個体を販売しているかチェックしましょう。マニアックな種を多く扱っている店なら、あなたの個体の価値も分かってくれるはずです。
出張買取と持ち込みのメリット比較
買取方法には主に「店頭持ち込み」と「出張買取」の2つがあります。
基本的には、生体へのストレスを最小限に抑え、自分のタイミングで動ける店頭持ち込みがスムーズでおすすめです。査定スタッフと直接話せるので、価格交渉もしやすいというメリットがあります。
一方で、大型のリクガメやモニター、あるいは飼育ケージごとまとめて処分したい場合などは、出張買取が非常に便利です。多くの専門店が対応していますが、出張エリアや「〇〇円以上で出張無料」といった条件があるため、事前にLINEや電話で確認しておくと良いでしょう。
宅配での買取依頼が禁止された理由
「遠方の有名店に宅配便で送って買い取ってもらいたい」と考える方もいるかもしれませんが、残念ながら現在、爬虫類の宅配買取は原則として行われていません。
これは2013年の動物愛護法の改正により、対面販売(現物確認)が義務付けられたことや、輸送中の事故リスクを避けるためです。さらに、2025年時点では郵便局(ゆうパック)なども爬虫類の引き受けを禁止しています。
法令遵守が大切です もし「宅配で送ってください」という業者がいたとしても、それはトラブルの元であり、生体を危険に晒す行為です。必ず「対面」または「出張」で対応してくれる正規の業者を選びましょう。
ケージなど中古飼育用品も売れるか
生体を手放す際、不要になったケージや器具も一緒に売りたいというケースは多いですよね。結論から言うと、飼育用品も買取可能です。
特に「グラステラリウム」などのガラスケージや、暖突、サーモスタットなどの定番器具は需要が高く、数千円で買い取ってもらえることが多いです。ただし、汚れや臭いがひどいと買取を断られたり、逆に処分費用を請求されたりすることもあります。
査定に持ち込む前に、丸洗いして綺麗にしておくだけで、買取価格アップの可能性がグンと上がりますよ。
状態が悪い生体の引き取りについて
生体の状態によっては、残念ながら減額や買取不可となるケースもあります。よくある減額対象は以下の通りです。
- 尾切れ(再生尾): トカゲやヤモリに多いですが、数割程度の減額で買い取ってもらえることが一般的です。
- 指飛び・爪欠損: 脱皮不全などで指が欠けている場合、程度により減額されます。
- 多甲板: カメの甲羅のズレです。繁殖用としては問題ないため、微減額で済むこともあります。
ただし、明らかに痩せ細っている(拒食)、病気にかかっている、外傷がひどいといった個体は、動物愛護の観点からも買取を断られるケースが大半です。ショップによっては「無償引き取り」として対応してくれる場合もあるので、まずは正直に状態を伝えて相談してみましょう。
爬虫類の買取相場を把握し賢く手放す
ここまで爬虫類の買取相場と売却のポイントについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
爬虫類の買取価格は、市場のトレンドや個体の状態によって常に変動しています。しかし、日頃から愛情を持って健康に育て上げ、正しい知識を持って専門店に相談すれば、その価値はしっかりと認められるはずです。相場を知ることは、大切なペットを次の飼い主へと繋ぐための責任ある第一歩とも言えますね。
※本記事で紹介した価格や相場は、あくまで一般的な目安であり、実際の査定額を保証するものではありません。正確な金額については、必ず各買取専門店の公式サイトをご確認の上、直接お問い合わせください。