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高く売れる切手?プレミアが付くオリンピック切手の価値

高く売れる切手?プレミアが付くオリンピック切手の価値ご自宅のアルバムや引き出しに、かつてのオリンピックを記念した切手が眠っていませんか。「もしかしたら、高く売れる切手としてプレミアがついているかもしれない」と、淡い期待を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。特に、歴史的なイベントであるオリンピック記念切手1964や、記憶に新しい東京オリンピック 記念切手 2020など、その価値は気になるところです。

インターネットで高く売れる切手 画像を検索したり、切手の価値一覧表とにらめっこしたりする中で、東京オリンピック 1964 切手 価値に関する情報や、特殊な東京オリンピック 1964 切手 5+5(寄付金付き)の存在を知った方もいるでしょう。しかし、記念切手 相場 一覧を調べてみると、思ったほどの価格がつかず、「記念切手 価値ない」という声も聞こえてきます。

価値を知らずに手放して後悔しないためにも、この記事ではオリンピック記念切手の本当の価値について、専門的な視点から詳しく解説します。

  • プレミアがつくオリンピック記念切手の特徴
  • 1964年東京オリンピック切手の具体的な価値
  • 記念切手の価値が低いと言われる本当の理由
  • お持ちの切手の価値を正しく判断するためのポイント

高く売れる切手?プレミアが付くオリンピック切手の条件

高く売れる切手?プレミアが付くオリンピック切手の条件

  • 高く売れる切手の画像を参考に価値を知る
  • 期待されるオリンピック記念切手1964
  • 東京オリンピック1964切手の価値は今
  • 寄付金付の東京オリンピック1964切手5+5
  • 東京オリンピック記念切手2020の希少性

高く売れる切手の画像を参考に価値を知る

一般的に「高く売れる切手」として紹介される画像を見ると、その多くがデザインの美しさや歴史的な希少性に特徴があることが分かります。例えば、「見返り美人」や「月に雁」といった有名なプレミア切手は、その芸術性の高い図案や、当時としては珍しい縦長の判型で人気を博しました。これらの切手がなぜ高値で取引されるのか、その理由を知ることは、オリンピック記念切手の価値を判断する上でも参考になります。

一方で、オリンピック記念切手も、大会を象徴する躍動的なデザインや、その時代を色濃く反映した図案が採用されており、コレクションとしての魅力は十分にあります。しかし、プレミア価値がつくかどうかは、デザイン性だけで決まるわけではありません。重要なのは、その切手がどれだけ希少であるか、そして市場でどれだけ求められているかという点です。

したがって、手元にある切手の価値を知る第一歩として、まずはどのような切手にプレミアがつきやすいのか、その傾向を把握しておくことが大切です。高く売れるとされる切手の特徴を参考にしながら、ご自身の切手を客観的に見つめ直す視点を持つことが、価値を見誤らないための鍵となります。

期待されるオリンピック記念切手1964

1964年に開催された東京オリンピックは、日本国内はもちろん、アジアで初めて開催された夏季オリンピックとして、歴史的に非常に大きな意味を持つ大会でした。この国民的な祭典を記念して発行された「オリンピック記念切手1964」は、多くの人々の記憶に残り、今なお特別な存在感を放っています。そのため、この切手に対して「プレミア価値がつくのではないか」と期待を寄せる方は少なくありません。

この期待の背景には、いくつかの理由が考えられます。一つは、前述の通り、日本の戦後復興を世界に示した歴史的なイベントであること。そしてもう一つは、1960年代が日本の切手収集ブームの最盛期であったことです。当時は多くの人々がこぞって記念切手を買い求め、大切に保管していました。

このように、発行された背景や歴史的な価値から、1964年のオリンピック記念切手はプレミアがつくポテンシャルを秘めているように思えます。しかし、価値を判断する上では、当時の熱狂ぶりが逆に価値形成の足かせとなっている側面も考慮に入れなければなりません。

東京オリンピック1964切手の価値は今

歴史的な価値への期待とは裏腹に、東京オリンピック1964切手の現在の買取価値は、残念ながら額面を大きく上回るケースは稀であるのが実情です。その最大の理由は、当時の切手ブームによって非常に多くの枚数が発行されたことにあります。

需要を見越して大量に製造・販売されたため、発行から半世紀以上が経過した現在でも、市場には綺麗な状態の切手が豊富に存在します。切手の価値は希少性によって大きく左右されるため、現存数が多いこの切手は、プレミアがつきにくい状況にあるのです。

もちろん、買取価格は切手の状態によって変動します。未使用でシミやヤケ、折れがない美品であることは最低条件であり、特に複数の切手が切り離されずに1枚のシート状で残っている「シート」の状態であれば、バラの切手よりも高い評価を得られます。それでも、買取相場としてはシート全体で数百円から1,000円程度に留まることがほとんどです。2020年の東京オリンピック開催決定時に一時的に注目が集まりましたが、価格が急騰するには至りませんでした。

寄付金付の東京オリンピック1964切手5+5

1964年の東京オリンピックを語る上で欠かせないのが、「5+5円」といった表記が特徴的な寄付金付き切手の存在です。これは、切手の額面である5円に加えて、5円を大会の準備・運営資金として寄付するという仕組みの切手で、オリンピック開催前の1961年から1964年にかけて、全6回にわたり合計20種類もの図案が発行されました。

図案には、「やり投げ」や「柔道」、「レスリング」といったオリンピック競技が採用され、来るべき祭典への期待感を高める役割も担いました。これだけ多くの種類が発行されたことから、コンプリートを目指すコレクターも存在します。

ただし、これらの寄付金付き切手も、大会資金を広く集めるという目的のために、非常に多くの枚数が発行されました。そのため、個々の切手の希少性は低く、単体で高額な査定がつくことは難しいのが現状です。こちらも通常の記念切手と同様に、シートで保管されているか、あるいは全20種類が揃っているといった付加価値がなければ、高い評価を得るのは困難と考えられます。例外として、印刷ミスなどの「エラー切手」が発見された場合は、希少性から思わぬ価値がつく可能性もゼロではありません。

東京オリンピック記念切手2020の希少性

記憶に新しい2020年(2021年開催)の東京オリンピックでも、様々な記念切手が発行されました。これらの切手は、発行から日が浅く、多くの人が購入・保管しているため、現時点での希少性は高いとは言えません。郵便局での販売が終了しているとはいえ、市場にはまだ潤沢に流通しており、買取価格も額面を上回ることはほとんどない状況です。

しかし、この大会の切手には、将来的な価値上昇を期待させるユニークな要素が存在します。それは、新型コロナウイルスの世界的流行により、近代オリンピック史上初めて開催が延期されたという前例のない歴史的背景です。この「異例の大会」を記念した切手として、後年コレクターの間で特別な意味を持つようになる可能性が指摘されています。

また、金メダリストの活躍を称えて発行された「メダリスト公式フレーム切手」のように、受注生産で限定的に販売されたものは、特定の選手のファンを中心に高い需要が見込まれます。これらの点から、東京オリンピック記念切手2020は、今すぐに高い価値がつくわけではありませんが、長期的な視点で見れば、他の記念切手とは異なる価値を持つ可能性を秘めていると言えるかもしれません。

高く売れる切手と違う?オリンピック切手の価値の真実

高く売れる切手と違う?オリンピック切手の価値の真実

  • なぜ多くの記念切手に価値ないと言われる?
  • 大量発行が価値を下げてしまう要因
  • 実際の記念切手相場一覧を見てみよう
  • 切手の価値一覧表で詳細な価格を確認
  • 高く売れる切手とは限らないプレミアオリンピック切手

なぜ多くの記念切手に価値ないと言われる?

オリンピック記念切手に限らず、「多くの記念切手には価値がない」という声を聞くことがあります。これは決して間違いではなく、特に1980年代以降に発行された記念切手の多くは、額面通りの価値、あるいはそれ以下で取引されるのが現実です。この現象の背景には、主に二つの大きな理由が関係しています。

第一の理由は、供給過多です。かつての切手ブームが去った後も、国民的イベントやアニメのキャラクターなどを題材とした記念切手は、話題性を目的として数多く発行され続けてきました。1972年の札幌オリンピックや1998年の長野オリンピックの記念切手も、それぞれ数千万枚単位で発行されており、希少性が生まれる余地がほとんどありません。市場にありふれているものは、残念ながら高い価値がつきにくいのです。

第二の理由は、コレクター人口の減少です。かつては趣味の王様とも言われた切手収集ですが、インターネットの普及など趣味の多様化に伴い、熱心なコレクターの数は年々減少しています。切手を買い求める人(需要)が減れば、市場価値が上がりにくいのは自然な道理です。これらの理由から、多くの記念切手は「価値がない」と評価されてしまう傾向にあります。

大量発行が価値を下げてしまう要因

前述の通り、切手の価値を決定づける最も重要な要素は「希少性」であり、大量発行はこの希少性を根本から損なう最大の要因となります。骨董品や美術品の価値を考えれば分かりやすいですが、数が少なく、手に入れるのが難しいものほど価値は高まります。切手もこれと全く同じ原理です。

1964年の東京オリンピック記念切手は、その典型例と言えます。アジア初のオリンピックという歴史的価値がありながら高値になりにくいのは、当時の熱狂的な切手ブームに応える形で、郵便局が数千万枚という膨大な量を発行したためです。多くの人が記念に購入し、大切に保管した結果、50年以上経った今でも市場に綺麗な切手が溢れている状況を生み出しました。

逆に、戦前に発行された切手の中には、印刷技術が未熟で発行枚数が少なかったものや、戦争で多くが焼失してしまったものなどがあり、現存数が極端に少ないために驚くような高値で取引されることがあります。このように、切手の価値は「どれだけ珍しいか」という一点に集約されることが多く、大量発行された記念切手がその点で不利なのは明らかです。

実際の記念切手相場一覧を見てみよう

ここまで解説してきた内容をより具体的に理解するために、実際のオリンピック記念切手の買取相場を見てみましょう。以下の表は、代表的な大会の記念切手(小型シート)の一般的な買取価格の目安をまとめたものです。

ただし、これはあくまで保存状態が良好な美品のシートを想定した参考価格であり、実際の買取価格を保証するものではありません。バラ切手の場合や、シミ・折れなどがある場合は、これよりも大幅に低い評価となります。

大会名 発行年 発行枚数(小型シート) 買取相場(シート目安)
第18回オリンピック東京大会 1964年 400万枚 500円~1,000円前後
第11回冬季オリンピック札幌大会 1972年 1,500万枚 額面~400円前後
第18回冬季オリンピック長野大会 1998年 5,000万部 額面割れの可能性あり
東京2020オリンピック・パラリンピック 2021年 100万枚~ 額面割れの可能性あり

この表からも分かるように、発行年が新しくなるにつれて発行枚数が飛躍的に増加し、それに伴って市場価値が額面に近い、あるいは額面を下回る傾向にあることが見て取れます。この客観的なデータは、オリンピック記念切手への過度な期待を一度リセットし、現実的な価値を把握する上で役立ちます。

切手の価値一覧表で詳細な価格を確認

切手カタログやインターネット上の「切手の価値一覧表」を参照すれば、より多くの切手に関する詳細な価格情報を確認することができます。これらの資料は、手持ちの切手の種類やおおよその市場価値を把握するための便利なツールとなります。

しかし、これらの表に記載されている価格を鵜呑みにするのは注意が必要です。なぜなら、記載されている価格は、あくまでシミやヤケ、折れなどが一切ない「完全美品」を基準にした評価額であることがほとんどだからです。実際には、多くの切手が経年により何らかの劣化を抱えています。紙製品である切手は非常にデリケートで、指紋の付着や湿気によるシミ、裏糊の劣化(ヒンジ跡)、日光による色褪せなど、わずかなダメージでも査定額は大きく下がってしまいます。

また、切手の市場価値は常に変動しており、カタログやウェブサイトの情報が必ずしも最新の相場を反映しているとは限りません。一覧表は参考程度に留め、最終的な価値は、専門知識を持ったプロの査定士に現物を見てもらうことで初めて確定するということを理解しておくことが大切です。

高く売れる切手とは限らないプレミアオリンピック切手

高く売れる切手とは限らないプレミアオリンピック切手この記事を通して解説してきた重要なポイントを、以下にまとめます。

  • オリンピック記念切手の価値は発行枚数に大きく左右される
  • 1964年東京五輪切手は歴史的価値があるが発行枚数が多い
  • シート状態かバラかで買取価格は変わる
  • 寄付金付き切手も単体での高額買取は期待しにくい
  • 札幌・長野五輪切手も供給過多でプレミア価値は低い
  • 2020年東京五輪切手は延期という背景から将来性に期待
  • 「記念切手に価値ない」は主に供給過多と需要減が原因
  • 切手の状態(シミ・ヤケ・折れ)は査定額に直結する
  • ピンセットで扱い湿気を避けて保管することが大切
  • エラー切手は希少価値から高値になる可能性がある
  • 相場は常に変動するため最新情報の確認が必要
  • 複数の買取業者に査定を依頼することが推奨される
  • 高く売れる切手は希少性とデザイン性が鍵
  • 過度な期待はせず客観的な価値を知ることが後悔しないコツ
  • 最終的な価値は専門の査定士が判断する

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