日本郵船の株主優待券を手にしたものの、その使い道や本当の価値について疑問をお持ちではないでしょうか。
大黒屋をはじめとする金券ショップでの株主優待の買取価格を調べると、他の人気の優待券と比べて見劣りするように感じるかもしれません。
実際、日本郵船の株主優待はメルカリ上でも取引されていますが、飛鳥クルーズの株主優待券が金券ショップでいくらになるのか、その具体的な相場は分かりにくいものです。
また、日本郵船の株主優待を金券ショップで売却しようと考えたとき、例えばANAの株主優待券の買取がなぜ安いと言われるのか、あるいはJR東日本の株主優待の買取相場と比べてどうなのか、といった点が気になる方も多いでしょう。
この記事では、ライバル企業である商船三井の株主優待の買取価格や、世間一般の株主優待券買取ランキングにおける位置付けも参考にしながら、日本郵船の株主優待の買取価格の実態と、その背景にある理由を徹底的に解説します。
- 日本郵船の株主優待の具体的な内容と利用条件
- 金券ショップやメルカリでのリアルな買取価格相場
- 他の人気株主優待と比較して買取価格が伸び悩む理由
- 少しでも有利な条件で優待券を売却するためのポイント
最新！日本郵船 株主優待 買取価格の相場
- そもそも株主優待の内容とは？
- 飛鳥クルーズ優待券は金券ショップでいくら？
- 日本郵船の株主優優待はメルカリでも取引されている
- 大黒屋における株主優待の買取価格の目安
そもそも株主優待の内容とは？
日本郵船の株主優待は、金券や商品券ではなく、同社グループが運航する豪華客船「飛鳥クルーズ」のクルーズ料金が割引になる優待券です。
具体的には、優待券1枚につき1名、1クルーズの旅行代金から10%の割引が受けられます。所有株式数に応じて貰える枚数が変わるのが特徴で、例えば100株以上を1年以上継続保有している株主には、年に1回、3枚の優待券が送付されます。つまり、最大で3名分のクルーズ料金がそれぞれ10%割引になるというわけです。
優待内容のポイント
対象クルーズ: 飛鳥クルーズ（一部対象外あり）
割引率: 10%
利用枚数: 1名につき1枚まで
有効期間: 約1年間
ただし、利用にはいくつかの注意点があります。まず、割引の対象となるのはクルーズ代金のみで、ポートチャージや各種税金、チップなどは対象外です。また、他の割引制度との併用はできないケースが多く、旅行代理店を通じて申し込む場合は、その代理店が優待券の取り扱いをしているか事前に確認する必要があります。
利用時の注意点
クルーズ代金以外の費用（税金、チップなど）は割引対象外です。また、優待券を利用して予約したクルーズをキャンセルした場合、優待券は使用済みと見なされ、再発行はされないため注意が必要です。
このように、誰でも気軽に使える金券とは異なり、「飛鳥クルーズに乗船する」という明確な目的がある人にとっては非常に価値が高いものの、そうでない人にとっては利用のハードルが少し高い優待と言えるでしょう。（参照：日本郵船株式会社 株主優待制度）
飛鳥クルーズ優待券は金券ショップでいくら？
「飛鳥クルーズ」の割引券である日本郵船の株主優待は、金券ショップで買い取ってもらうことが可能です。では、実際にいくらくらいで取引されているのでしょうか。
結論から言うと、金券ショップにおける買取価格の相場は、1枚あたり2,000円から7,000円程度で推移していることが多いです。この価格の幅は、主に以下の要因によって変動します。
- 有効期限の残存期間: 有効期限が長く残っているほど高値が付きやすくなります。逆に、期限間近のものは買取価格が大幅に下がるか、買取不可となる場合もあります。
- 旅行シーズン: 夏休みや年末年始など、旅行の需要が高まるシーズン前は買取価格が上昇する傾向にあります。
- 店舗の在庫状況: 各金券ショップの在庫状況によっても買取価格は日々変動します。
多くの金券ショップでは、ウェブサイトで最新の買取価格を公開しているため、売却を検討する際は複数の店舗の価格を比較することが重要です。特に、郵送買取サービスを利用する場合は、送料や振込手数料が自己負担になるケースもあるため、最終的に手元に残る金額をしっかりと計算する必要があります。
なるほど、有効期限が価格に大きく影響するんですね。優待券が届いたら、使わないと判断した時点ですぐに売るのが高価買取のコツと言えそうです。
日本郵船の株主優待は金券ショップで売れるのか
前述の通り、日本郵船の株主優待は多くの金券ショップで買取対象となっています。店舗に直接持ち込む方法のほか、郵送で買い取ってくれるサービスを提供している業者も多く存在します。
ただし、全ての金券ショップが同じ条件で買い取っているわけではありません。特に、「飛鳥クルーズ」という特定のサービスに限定された割引券であるため、一般的な商品券やギフトカードに比べて取り扱い店舗が限られる可能性はあります。
金券ショップで売るメリットとデメリット
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| メリット | ・その場で現金化できる ・面倒な手続きが少ない ・価格交渉などの手間がない |
・メルカリなどに比べて買取価格が安くなる傾向がある ・店舗によって買取価格に差がある ・近くに取り扱い店舗がない場合がある |
金券ショップの最大の魅力は、すぐに現金化できる手軽さにあります。一方で、店舗側も再販する際のリスクや利益を考慮して買取価格を設定するため、個人間で取引するフリマアプリなどと比較すると、価格は低めになるのが一般的です。もし近所に複数の金券ショップがある場合は、いくつかの店舗を回って査定してもらい、最も高い価格を提示したお店で売却するのが賢い方法と言えるでしょう。
日本郵船の株主優待はメルカリでも取引されている
金券ショップだけでなく、フリマアプリの「メルカリ」でも日本郵船の株主優待は活発に取引されています。メルカリを利用する最大のメリットは、自分で価格を設定できる点にあります。
メルカリでの取引相場を見てみると、1枚あたり4,000円から10,000円程度で売買されているケースが多く、金券ショップの買取価格よりも高値で取引される傾向が見られます。これは、出品者が販売手数料（通常10%）や送料を考慮した上で価格を設定するため、買取専門店よりも強気の値付けが可能になるからです。
メルカリで高く売るためのコツ
メルカリで少しでも高く売るためには、有効期限がはっきりと分かるように写真を撮ることや、商品説明に利用条件を丁寧に記載することが大切です。購入者が安心して取引できるよう、丁寧な対応を心がけることで、高値での売却に繋がりやすくなります。
ただし、メルカリでの売却にはデメリットも存在します。出品から梱包、発送まで全て自分で行う手間がかかるほか、購入者とのコメントのやり取りが必要になる場合もあります。また、必ずしもすぐに売れるとは限らず、現金化までに時間がかかる可能性があることも理解しておく必要があります。
手軽さとスピードを重視するなら金券ショップ、少しでも高く売りたいならメルカリ、というように、ご自身の状況に合わせて最適な売却方法を選択するのが良いでしょう。
大黒屋における株主優待の買取価格の目安
全国に店舗を展開する大手金券ショップの「大黒屋」は、株主優待券の買取においても多くの人に利用されています。
大黒屋の公式サイトなどで公開されている情報を見ると、日本郵船の株主優待券の買取価格も、他の金券ショップと同様に有効期限や時期によって変動します。あくまで目安ですが、買取価格は1枚あたり3,000円から8,000円の範囲で提示されることが多いようです。
大黒屋のような大手ショップを利用するメリットは、信頼性の高さと買取価格の安定感にあります。買取価格がウェブサイトに明記されているため、売却前に大まかな金額を把握できるのは大きな安心材料です。
大手ショップを利用する際のチェックポイント
- 公式サイトで最新の買取価格を確認する
- 郵送買取の場合の手数料（送料、振込手数料）を調べる
- 複数の優待券をまとめて売る場合の価格を確認する
特に郵送買取を利用する場合、買取価格が一定額以上でないと送料が無料にならないなどの条件が設けられていることがあります。少量の優待券を売る際は、手数料を差し引いた最終的な受取額がいくらになるのかを事前に計算しておくことをお勧めします。
なぜ安い？日本郵船 株主優待 買取価格の理由
- ANA株主優待券の買取がなぜ安いかとの共通点
- JR東日本株主優待の買取相場との比較
- 商船三井株主優待の買取価格との違い
- 株主優待券買取ランキングから見る需要
- まとめ：今後の日本郵船 株主優待 買取価格
ANA株主優待券の買取がなぜ安いかとの共通点
日本郵船の優待券の買取価格を考える上で、しばしば比較対象となるのがANAの株主優待券です。ANAの優待券は、一見すると非常に人気が高そうですが、実は「買取価格がなぜ安いのか」と疑問に思う声も少なくありません。これには、日本郵船の優待と共通する理由が隠されています。
その最大の理由は「供給量の多さ」です。ANAは株主数が非常に多く、毎年大量の優待券が市場に供給されます。需要も大きいですが、それを上回るほどの供給があるため、価格が一定の水準で落ち着いてしまうのです。
日本郵船もまた、個人株主が多く、毎年安定して優待券が発行されます。しかし、ANAの航空券と比べると、飛鳥クルーズの利用者は圧倒的に限定されます。つまり、供給量に対して需要が追いついていないという状況が、買取価格が伸び悩む大きな要因となっているのです。
「使える人」が限られるという共通点
ANAの優待券は飛行機に乗る人、日本郵船の優待券は高額なクルーズ旅行をする人、というように利用者が限定されます。誰でもどこでも使える全国共通商品券などと比べると、どうしても需要の範囲が狭まり、それが買取価格に反映されてしまうのです。
JR東日本株主優待の買取相場との比較
次に関東圏で絶大な人気を誇るJR東日本の株主優待と比較してみましょう。JR東日本の優待は、運賃が4割引になるというもので、非常に高い買取価格で取引されています。
この差はどこから生まれるのでしょうか。答えは「利用シーンの広さと利便性」にあります。
日本郵船 vs JR東日本 優待比較
| 日本郵船 | JR東日本 | |
|---|---|---|
| 優待内容 | クルーズ代金10%割引 | 運賃・料金40%割引 |
| 利用対象 | 高額な飛鳥クルーズ | 新幹線、特急など |
| 利用頻度 | 非常に低い（非日常） | 比較的高い（日常・ビジネス） |
| 想定利用者 | 富裕層、退職後のシニア層 | ビジネスマン、旅行者、帰省客など幅広い層 |
見ての通り、JR東日本の優待は、出張や帰省、旅行など、多くの人が利用する新幹線に使えるため、需要が非常に大きいのが特徴です。割引率も40%と高く、数万円の交通費が大幅に節約できるため、金券ショップでも「すぐに売れる人気商品」として扱われます。
一方で日本郵船の優待は、前述の通り、利用シーンが「飛鳥クルーズに乗る」という一点に絞られます。たとえ10%割引でも、元のクルーズ代金が数十万円からと高額なため、この優待券があるからクルーズに行こう、と考える人は少数派です。この需要の絶対的な差が、両者の買取価格の大きな違いとなって表れているのです。
商船三井株主優待の買取価格との違い
同じ海運業である商船三井も株主優待制度を設けています。商船三井の優待は、グループ会社が運航する「さんふらわあ」のフェリー運賃が割引になる券や、クルーズ客船「にっぽん丸」の割引券です。
特に「にっぽん丸」の優待は、日本郵船の「飛鳥クルーズ」とよく似た内容ですが、買取価格には少し違いが見られます。一般的に、商船三井（にっぽん丸）の優待券の方が、日本郵船（飛鳥クルーズ）よりもやや低い価格で取引される傾向にあります。
この理由は、主に客船の知名度とブランド力によると考えられます。「飛鳥クルーズ」は日本で最も有名で人気のあるクルーズ客船の一つであり、「一度は乗ってみたい」と考える潜在的な顧客層が「にっぽん丸」よりも厚いと推測されます。そのため、わずかな差ではありますが、需要の強さが買取価格に反映されているのです。
なるほど、似たような優待でも、そのサービス自体の人気や知名度が買取価格を左右するんですね。優待券の価値は、割引率だけで決まるわけではないということがよく分かります。
株主優待券買取ランキングから見る需要
金券ショップなどが発表する「株主優待券買取ランキング」を見ると、買取価格や換金率が高い優待券の傾向がよく分かります。
ランキングの上位を占めるのは、主に以下のような銘柄です。
高価買取されやすい優待の特徴
- 交通系: JR各社、ANA、JALなど、利用者が多く割引額も大きい。
- 買い物券: 百貨店やスーパーの商品券など、現金同様に使える。
- 食事券: マクドナルドや吉野家など、日常的に利用できる飲食店のもの。
これらの優待に共通するのは、「汎用性の高さ」と「日常的な利用シーンの多さ」です。誰もが使いやすく、利用するのに特別な計画を必要としないため、常に安定した需要があります。
残念ながら、日本郵船の株主優待は、この「汎用性」という点で見劣りするため、買取ランキングで上位に入ることはほとんどありません。これは優待の価値が低いという意味ではなく、「ニッチな需要」に特化した優待であることの裏返しと言えます。特定の目的を持つ人にとっては価値が高い一方で、万人受けしないため、金券ショップでの換金率は低くならざるを得ないのです。
まとめ：今後の日本郵船 株主優待 買取価格
この記事で解説してきた、日本郵船の株主優待と買取価格に関する要点を以下にまとめます。
- 日本郵船の株主優待は飛鳥クルーズの10%割引券
- 金券ショップでの買取相場は1枚2,000円から7,000円程度
- メルカリでは金券ショップより高値で取引される傾向がある
- 大黒屋などの大手でも買取価格は有効期限や時期により変動する
- 買取価格が伸び悩む最大の理由は需要が限定的なこと
- クルーズ自体が高額で利用できる層が限られる
- ANAの優待とは供給量に対する需要の差で価格が決まる点が共通
- JR東日本の優待とは利用シーンの広さと汎用性で大きく劣る
- 日常的に使える優待ではないため需要が安定しにくい
- 競合の商船三井よりは客船の知名度でやや優位に立つ
- 株主優待券の買取ランキングでは上位に入りにくい
- 高く売るなら有効期限が長いうちに売却するのが基本
- 旅行シーズン前は買取価格が上昇する可能性がある
- 金券ショップとメルカリのメリット・デメリットを理解して選ぶことが重要
- 今後の買取価格もクルーズ旅行の需要動向に左右される