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マムシの買取相場は?市役所での売却と注意点を解説

自宅の庭や山中でマムシに遭遇し、その処分に困っている方もいるかもしれません。

実は、マムシの買取を行っている業者や制度が存在します。

この記事では、マムシの生け捕り方法から、気になる買取相場、マムシは役所で引き取ってもらえるのか、そしてマムシが1匹いたらどうすべきかといった疑問まで、詳しく解説します。

安全な取り扱い方法や法律に関する注意点も網羅していますので、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

  • マムシの具体的な買取相場と主な売却先
  • 自治体(役所)での買取の現状と手続き
  • 安全にマムシを生け捕りにする方法と必要な道具
  • 法律に触れずにマムシを売却するための注意点

マムシの買取は可能?基本情報を解説

  • マムシが売れる理由と主な買取先
  • マムシは役所で買取してもらえる?
  • マムシの買取相場はいくらくらい?
  • 買取対象は生きたマムシだけじゃない
  • マムシが1匹いたら他にもいる可能性
  • 法律違反にならないための注意点

マムシが売れる理由と主な買取先

「なぜ危険なマムシが売れるのだろう?」と疑問に思う方もいるでしょう。マムシが取引される主な理由は、古くから滋養強壮に良いとされる漢方薬や、マムシ酒の原料として高い需要があるためです。特に、生命力の強いマムシは、健康食品の材料として重宝されています。

このように、マムシには確かな需要が存在するため、専門の買取先へ売却することが可能です。主な買取先は以下の通りです。

買取先の種類 特徴 メリット デメリット
専門業者 漢方薬局、製薬会社、健康食品メーカーなど。 比較的高値での買取が期待できる。 広告を出している業者が少なく、自分で探して問い合わせる必要がある。
個人間売買 地域の掲示板やSNSなどを通じた取引。 手軽に取引相手を見つけられる場合がある。 価格交渉や輸送方法などでトラブルが発生しやすい。
自治体 市役所や村役場など。 公的な制度のため安心感がある。 現在、マムシの買取を実施している自治体はほとんどない。

最も安全で高価買取が期待できるのは、専門業者への売却です。個人間での取引は手軽に思えるかもしれませんが、トラブルのリスクを考えると慎重になるべきでしょう。

マムシは役所で買取してもらえる?

結論から言うと、現在、ほとんどの市役所ではマムシの買取を行っていません。かつては、害獣駆除の一環としてマムシを買い上げる制度を設けている自治体もありましたが、近年ではその数は激減しています。

ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、地域によっては独自の制度が残っている可能性もゼロではありません。マムシの処分で困っている場合は、売却を考える前に、まずはお住まいの自治体の環境課や保健所に相談してみることをおすすめします。

豆知識:ハブの捕獲奨励制度

マムシとは種類が異なりますが、沖縄県や鹿児島県の奄美群島などでは、毒蛇である「ハブ」の捕獲に対して報奨金(買上金)を支給する制度があります。これは、住民の安全確保とハブの駆除を目的としたものです。例えば、沖縄県の今帰仁村では、住民が捕獲したハブを1匹あたり3,000円(2024年時点)で買い上げています。このように、地域によっては毒蛇の駆除に公的な支援がある場合もあります。

マムシの買取相場はいくらくらい?

マムシの買取相場は、その状態や大きさ、そして売却先によって変動しますが、一般的には1匹あたり2,000円から5,000円前後が目安です。

特に、体が大きく、傷がなく元気な状態のマムシは高値がつきやすい傾向にあります。逆に、弱っていたり、体に傷があったりすると買取価格は下がってしまいます。漢方薬やマムシ酒の原料として、生命力の強い個体が求められるため、コンディションが査定額を大きく左右するのです。

個人間売買の場合は当事者間の交渉で価格が決まりますが、専門業者に依頼する方が安定した価格での買取が期待できます。

買取対象は生きたマムシだけじゃない

生きたマムシを捕獲するのは危険が伴い、ハードルが高いと感じる方も多いでしょう。しかし、買取の対象となるのは生きたマムシだけではありません。マムシを原料とした加工品も、買取業者によっては売却が可能です。

具体的には、以下のような関連商品が買取対象となる場合があります。

  • マムシの粉末
  • マムシ配合のサプリメント
  • 未開封のマムシ酒
  • マムシドリンク

もしご家庭に、購入したものの利用していないマムシ関連の健康食品などがあれば、処分する前に一度買取業者に査定を依頼してみる価値はあります。賞味期限が切れる前であれば、思わぬ価格で売れるかもしれません。

自家製マムシ酒の販売は法律違反

注意点として、個人が自家製造したマムシ酒を販売する行為は、酒税法に違反する可能性があります。買取業者が取り扱うのは、正規に製造・販売された市販のマムシ酒のみです。自家製のものをフリマアプリなどで販売することは絶対にやめましょう。

マムシが1匹いたら他にもいる可能性

「マムシを1匹見つけたら、近くに何十匹もいる」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、これは少し大げさな表現です。マムシは基本的に単独で行動する生き物なので、群れをなしているわけではありません。

しかし、マムシにとって住みやすい環境であることは確かです。具体的には、以下のような場所が挙げられます。

  • 湿気の多い草むらや藪
  • 田んぼのあぜ道や用水路の周辺
  • 石垣や落ち葉の下

このような場所は、マムシの餌となるカエルやネズミなどが豊富で、身を隠すのにも適しています。そのため、1匹見つかったということは、その周辺がマムシの生息に適した場所であり、他の個体が存在する可能性は十分に考えられます。

特に、6月~10月頃の繁殖期や活動が活発になる時期は、遭遇する機会が増えるため注意が必要です。

法律違反にならないための注意点

マムシの捕獲や売買を検討する上で、最も注意しなければならないのが法律の問題です。マムシは「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)」において「特定動物」に指定されています。

特定動物とは、人の生命、身体又は財産に害を加えるおそれがある動物として定められたもので、ペットとしての飼育や保管、運搬には都道府県知事の許可が必要です。

無許可での取り扱いは違法行為

許可なくマムシを生け捕りにして、買取業者へ持ち込むまでの間、自宅で一時的に保管する行為も違法とみなされる可能性があります。また、自治体によっては独自の条例でさらに厳しい規制を設けている場合もあります。マムシを捕獲・売却する前には、必ずお住まいの自治体の担当部署(動物愛護センターや保健所など)に法的な手続きについて確認してください。

 

「捕まえてすぐに売るだけ」と考えていても、その過程で法律に触れてしまうリスクがあるんですね。まずは専門機関に相談するのが一番安全です。

マムシを買取してもらうための注意点とコツ

  • マムシの生け捕りは買取の必須条件
  • 安全なマムシの捕獲方法と道具
  • 買取で注意すべきマムシの状態
  • 複数の専門業者に査定を依頼する
  • 他の不用品とまとめて買取に出す
  • まとめ:安全にマムシの買取を依頼しよう

マムシの生け捕りは買取の必須条件

マムシを専門業者に買い取ってもらう場合、原則として「生きた状態」であることが絶対条件となります。これは、漢方薬やマムシ酒の原料として、新鮮で生命力の高い個体が求められるためです。

残念ながら、駆除のために殺してしまったマムシや、すでに死んでいるマムシは、ほとんどの場合で買取を断られてしまいます。もし買取を目的とするのであれば、マムシを傷つけずに生け捕りにする必要があるのです。

この点は、単なる害獣駆除とは大きく異なるポイントですので、しっかりと覚えておきましょう。

安全なマムシの捕獲方法と道具

マムシは強力な毒を持つため、捕獲作業は細心の注意を払って行う必要があります。知識や経験がないまま素手で捕まえようとするのは絶対にやめてください。安全を確保するため、専用の道具を使用しましょう。

棒型の捕獲機(マジックハンド)

ヘビ捕獲用のマジックハンドは、マムシと安全な距離を保ちながら捕獲できるため、最も一般的な道具の一つです。先端でマムシの体を掴み、動きを封じ込めます。ただし、使い方を誤るとマムシを傷つけたり、反撃されたりする危険もあるため、慎重な操作が求められます。

トラップ型の捕獲器

箱型の罠をマムシが出没しそうな場所に設置する方法です。一度中に入ると出られない仕組みになっており、直接マムシに触れることなく安全に捕獲できます。設置しておくだけで捕獲できる可能性があるため、初心者にもおすすめの方法です。

捕獲時の服装と心構え

どのような道具を使う場合でも、安全対策は万全にしてください。

  • 服装:肌の露出がないよう、長袖・長ズボンを着用する。
  • 手袋:厚手の革手袋や軍手を必ず装着する。
  • 足元:長靴や登山靴など、牙が貫通しにくい丈夫な靴を履く。
  • 心構え:絶対に1メートル以内に不用意に近づかない。

もし噛まれてしまったら

万が一マムシに噛まれた場合は、パニックにならず、すぐに医療機関を受診してください。毒を口で吸い出す行為は、感染症のリスクがあるため絶対にしないでください。傷口を心臓より低い位置に保ち、安静にして救急車の到着を待ちましょう。

買取で注意すべきマムシの状態

前述の通り、マムシの買取価格は個体のコンディションに大きく左右されます。高額査定を目指すのであれば、できるだけ良い状態で業者に引き渡すことが重要です。

具体的には、以下の点に注意しましょう。

  • 傷をつけない:捕獲の際に叩いたり、スプレーを使ったりするのはNGです。体に傷があると査定額が下がります。
  • 衰弱させない:捕獲してから売却するまでの間、マムシが弱らないように管理する必要があります。

捕獲後は、フタに空気穴を開けた頑丈な容器に入れ、直射日光の当たらない涼しい場所で保管します。長期間保管する場合は、カエルなどの餌や水を与える必要も出てくるでしょう。最高のコンディションで売却するためには、捕獲後のケアも非常に大切なのです。

複数の専門業者に査定を依頼する

これはマムシに限らず、あらゆるものを売る際の基本的なコツですが、必ず複数の業者に査定を依頼し、買取価格を比較検討しましょう。業者によってマムシの需要や査定基準は異なるため、1社だけの見積もりで決めると損をしてしまう可能性があります。

査定を依頼する際には、以下の点も合わせて確認することをおすすめします。

  • 査定料や手数料の有無
  • マムシの輸送方法(持ち込みか、出張買取か)
  • 買取の条件(例:「5匹以上から」など)

手間はかかりますが、相見積もりを取ることで、最も高く買い取ってくれる業者を見つけることができます。

他の不用品とまとめて買取に出す

もしマムシ関連商品(サプリやドリンクなど)を買取業者に売る場合、他の不用品も一緒に査定に出すと、全体の買取金額がアップすることがあります。

買取業者にとっては、一度の出張や宅配で多くの品物を仕入れられる方が効率が良いため、「おまとめ査定ボーナス」のような形で査定額に上乗せしてくれる場合があるのです。

特に、ブランド品や貴金属、骨董品などは歓迎されやすいアイテムです。この機会に、ご家庭に眠っている不用品がないか探してみてはいかがでしょうか。

自分にとっては価値がないと思っていても、意外なものに値段がつくこともあります。マムシ製品を売るついでに、家の中も整理できて一石二鳥ですね!

まとめ:安全にマムシの買取を依頼しよう

この記事では、マムシの買取について、相場や売却先、安全な捕獲方法や法律上の注意点などを解説しました。最後に、記事の要点をリストで振り返ります。

  • マムシは漢方薬やマムシ酒の原料として需要がある
  • 主な買取先は漢方薬局などの専門業者
  • 現在、ほとんどの市役所ではマムシの買取は行っていない
  • 買取相場は1匹あたり2,000円から5,000円が目安
  • 生きたマムシだけでなく関連加工品も売れる場合がある
  • マムシは特定動物に指定されており無許可の取り扱いは違法
  • 売却を検討する際はまず自治体に法的手続きを確認する
  • 専門業者への売却は生きた状態であることが必須条件
  • 捕獲には専用の捕獲機やトラップを使用し安全を確保する
  • 捕獲時は長袖、長ズボン、厚手の長靴や手袋を着用する
  • 高値で売るには傷がなく元気な状態を保つことが重要
  • 複数の業者に査定を依頼して買取価格を比較する
  • 他の不用品とまとめて売ると査定額がアップする場合がある
  • 自家製のマムシ酒を販売する行為は酒税法違反の恐れがある
  • 万が一噛まれたら毒を吸い出さず速やかに医療機関を受診する

マムシの買取は可能ですが、毒蛇であるため危険が伴い、法的な制約も厳しいのが現実です。もしご自身での対応が難しいと感じた場合は、無理をせず、専門の駆除業者や自治体に相談することをおすすめします。

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